おたふくかぜの予防接種を大人が受けるとき
巷のうわさで、大人がおたふくかぜに罹(かか)るひどい症状になると聞きました。
実は子供の頃にもおたふく風邪にかかったことがない、という大人の人はちょっと心配です。
自分の子供が保育園に行くようになると、おたふく風邪やノロウイルスをもらってくる可能性が高くなります。
おたふく風邪の家庭内感染の確率はかなり高いです。
もし、おたふく風邪にかかる心配のある大人は、できれば抗体検査を受けて、抗体の数値が低い場合はおたふく風邪の予防接種を受けることをおすすめします。
大人がおたふく風邪の予防接種を受ける場合、どこで、どのようにして受けたらよいのでしょうか?
おたふくかぜの予防接種を大人が受けるとき
子供の頃に予防接種は打っていて、おたふく風邪にはかかっていないのですが、これは大人になって予防接種を打つ必要はないのでしょうか?
おたふく風邪は、不顕性感染(感染はしたけど症状が無いまま終わった)がとても多いので、「かかってない」と、はっきりとはいえません。
今、抗体がしっかりとついているかどうかは、抗体検査を受けなければわかりません。
(血液検査で抗体を調べEIA法-IgGで4以上ならワクチン不要です。)
もし、子供の頃におたふく風邪にかかっていなくて、予防接種もしていないなら、ぜひ予防接種をしましょう。
子供の頃に1回接種していても、抗体価が年月とともに低下していくと、大人になる頃には予防できるだけの抗体がなくなってしまう方もいます。
なので、現在は2回接種(1回接種の3~5年後に追加接種)をする事が推奨されています。
検査を受けて抗体がなかったとしても、細胞レベルでは免疫の記憶は残っています。
2回目の予防接種を受ければ、今後の抗体の持続は長くなると期待できます。
抗体検査の費用はどれくらい
自主診療になりますが、おたふく風邪(ムンプス)の検査料金は4,000~5,000円くらいです。
検査をしないで、直接おたふく風邪の予防接種をする方法もあります。
事前に抗体検査を受けて数値が低くかった場合、どっちみち予防接種をするなら検査を受けた分の費用が無駄になる、ともいえます。
たとえ抗体があっても、予防接種の副反応(副作用)に差はありません。
おたふくかぜの予防接種 大人の費用は?
予防接種は近くの内科や小児科でやってもらえます。
ただし、ワクチンを常時おいているかどうかはわかりません。
予約して、おたふく風邪のワクチンを取り寄せてもらいましょう。
費用は自主診療なのでやや高くなりますが、平均して7,000円前後です。
予防接種は。病気にならないためではなくて、病気を軽く済ませるためのものです。
大人になって罹ることが心配であれば、追加接種を受けられたほうがいいでしょう。
大人になってからのおたふく風邪は症状が重く、1ヵ月近く入院される方もいます。
おたふくかぜの予防接種 大人の回数は?
ワクチンは効果を安定させるためにも2回接種するように推奨されています。
その方が様々な効果を得ることになるからです。
子供の場合は1回目の接種を1歳時に行い、2回目は小学校入学前の1年間または13歳時、18歳時のいずれかに接種します。
ワクチンの目的としては以上の2回接種で果たされています。
大人のおたふく風邪の予防接種の時期は決まっていませんが、予防接種を受けたことがない場合は早めに接種しておくと安心です。
事前に抗体検査をすれば、どれくらい抗体があるのかがわかりますので、追加接種として予防接種を受けることができます。
全く抗体がない場合は、時期を見て2回目の接種の相談を医師に相談してみてください。
時を経ても充分に抗体があれば、受ける必要はありません。
おたふく風邪の合併症
おたふく風邪に大人が罹ると、かなりつらいらしいです。
私は子供の頃にかかりましたが、のどが痛くてつらかったことを覚えています。
大人が罹ると子供の比ではありません。
高熱で失神する男性もいます。
こちらは男性がおたふく風邪にかかったときのお話です。
会社で具合が悪くなり、喉のところのリンパ腺が腫れたので、会社帰りに医者に寄ったのだそうです。
おたふく風邪だと診断され、高熱と睾丸炎(精巣炎)でかなりつらかったらしいです。 医者の指示通り、腫れている部分は冷やしたり、神妙だったご主人。 高熱で朦朧としながら・・・
「オレは、ガンなのか?医者は、そう言っていたんだろ?」 「おたふくですって。」 「イヤ、そんなはずはない。後、少ししか生きられないのなら、はっきりと言ってくれ。」 「だから、おたふくですって。」 「こんなに痛いのに、おたふくのはずが無い。オレは遣り残していることがあるんだ~~~~」 「だから!!!!おたふくなの!!!」 |
あとから聞けば、本当に笑い話で済みますが、死をも覚悟する辛さ(苦笑)だったらしいです。
このご主人は回復後に、たとえ100万円でも予防接種を受けておけばよかったと、話されたそうです。
おたふくかぜの予防接種 大人 まとめ
男性が思春期以降に感染した場合は、睾丸炎(精巣炎)を起こすリスクが強いです。
精巣炎を引き起こすと、最悪不妊につながります。
女性も流産や卵巣炎になる可能性があります。
「予防接種をしたからと言って、絶対に病気に罹らない」という訳ではありませんが、重症化しにくくなります。
健康なうちに、打てる手は打っておきましょう。
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